2010年2月19日金曜日

ジェノサイドについて その2

ジェノサイドの概要を簡単に書いておこう。

1994年4月7日、大統領の乗った飛行機が撃墜されことに端を発して暴動が起こり、ツチ族と穏健派フツ族が殺された。その数、50万人とも100万人とも言われる。ナチスのホロコースト、ポル・ポトによるカンボジアでの虐殺と並ぶ20世紀最大の虐殺だ。


ルワンダジェノサイドの特徴はそのスピードだ。わずか3ヶ月で80%の人が虐殺されたという。こんなことは同時多発的かつ組織的に殺さないと達成できない。政治的な意図の下、虐殺が準備されていたと言われている。


当時はフツ族による政権だったが、RPF(ルワンダ愛国戦線)と呼ばれる国外にいたツチ族による反乱軍と戦っていた。たびたびのRPFの侵攻に、ルワンダ国内に残っているツチ族に対する不信感は高まっていたのだ


単純な民族間の恨みによる偶発的なものでは無い。これは政権を維持するための目的で一部の人間が引き起こした出来事なのだ。多くの人は、バナナを刈り取る鉈で殺されていたが、虐殺の起こる数年前から、不自然に鉈の輸入が増えていたそうだ。


人は何でもやってしまう。昨日まで普通に暮らしていた隣人同士が次の日に殺しあうのだ。そしてジェノサイドを仕掛ける人間もいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿